沖縄の風土と文化が育んだ、美しい染め物「琉球びんがた」。
本コンソーシアムは、琉球びんがた事業協同組合、琉球びんがた職人、民間企業との連携を主軸に置いた組織です。
設立の背景は、先人たちによる数々の作品、現在の職人たちの技術、そのほか多くの有形無形の文化を未来につなげ、産業として活性化させることです。
事業の主軸は4つあります。まずはデザインとしてのびんがたの活用(ライセンス事業)。次に民間企業とのコラボレーション・プロジェクトの推進(普及販売事業)。そして、技術・技法の着実な伝承(技術伝承事業)。最後に知的財産の保護及びモニタリング(知財モニタリング事業)です。
現代は、情報が広がるスピードが加速し、刻一刻と市場が変化する時代です。人々の心を動かし、癒すのは、悠久の流れの中で進化と洗練を続けた伝統工芸です。
琉球びんがたも、伝統工芸から革新を生み出していく機運に満ちています。
その気持ちを持ち、今後も活動に取り組んでいきます。
琉球びんがた普及伝承コンソーシアム
CONCEPT
産官学のコラボレーションによる琉球びんがたの普及・伝承の取り組み
VISION
ゆいまーる(助け合い)精神のもと、本物の琉球びんがたを届ける
本物の琉球びんがたを世界に広める……。
琉球びんがた職人は、約700年近く伝統を守ってきた誇りと、オープンマインドなゆいまーる(助け合い)精神があります。
本コンソーシアムでは、そんなびんがた職人と利用者を繋げます。これまで、職人の技術や作品と、それを商業的に利用・活用したいという方々の接点はほとんどありませんでした。本コンソーシアムでは、その接点を創出します。
これにより、さまざまな意味を含む琉球びんがたの意匠やデザインを正しく使っていただけるようになります。それが、職人の経験値の向上と経済面での自立を促進。伝統文化の保護にもつながっていきます。
琉球びんがたが、空間、商品などで正しく活用されることで、沖縄の風景が、より印象的に魅力的に彩られていきます。観光客の方々はもちろん、沖縄で生活する人にとっても、沖縄がより良い場所になっていくことでしょう。
琉球びんがたが、多くの方の目に触れ、愛されることで、びんがたを使ったアイテムを使いたい人は増えていきます。それがやがて、職人志望者を増やすことにも繋がっていきます。
この活動により、我々は、今後50年、100年、継承される伝統工芸の礎を築いていきます。
MISSION
琉球びんがたを適正に使用し、技術伝承につなげる
琉球びんがたは「二極化」の時代が長く続いています。
ひとつは、沖縄の観光シーンで見られる安価な“びんがた風”の商品や装飾。古い柄を無断で使用しているケースが多々あります。一方では、とても高価な手染めの琉球びんがたです。技法を守り、熟練の職人が染め上げる反物です。中には人間国宝が織り上げた正絹の反物に、びんがたの人間国宝が染め上げるという美術品クラスの品もあり、こちらは普及しにくい状況にあります。
我々は、ロゴマークを活用した認証システムを通して、様々な価格帯の多様な琉球びんがた商品を開発し、時代に即した高品質の琉球びんがた商品をお届けします。
また、これまで染める技術への工賃が主な収入源だったびんがた職人に、デザインを提供したり、商品をプロデュースする機会を作ります。これがびんがた職人の新たな収入源になります。
このような取り組みを促進し、琉球びんがたに関わるすべての人と適正な価値を共有。
琉球びんがたの普及・伝承に努めます。